第十二回:ひとは「葡萄」のように、繋がりあって生きています。それはどれも大事な一粒。

耳納山麓の麓、豊かな田園地帯の中に、葡萄乃里はあります。昔の民家を改装した木の香りが心地よいその施設には、にぎやかなスタッフと高齢者の声と笑いがいつも絶えません。今回は、ご夫婦で高齢者の集いの場所、コミュニティハウス「葡萄乃里」を立ち上げた星野徳孝さんと敬子さんにお話を伺いました。
| [今月のキーパーソン] |
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星野 徳孝ほしののりたか
星野 敬子ほしのけいこ
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有限会社ほしの〜コミュニティハウス「葡萄乃里」
福祉・医療活動型
CB活動以前はご主人は調理師から介護の世界へ。高齢者が気軽に集まれる場所を提供したいと思っていました。
奥さんは、ベテランの看護師。理想の介護への熱い思いは、筑後川の流れのように大きく壮大です。
座右の銘:夢は必ず叶う!と思っている。叶わない時には夢なんだからと割り切れる。しかし、夢は願っていないと絶対叶わない!だから夢は必ず叶う!と願っている。
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高齢者が気軽に集まれる場所を提供したいという、漠然とした、雲を掴むようなことを考え、21年間勤めた病院をやめ、夫のふるさと久留米に帰ってきました。
知り合いもほとんどいない中で、久留米市において平成15年10月から平成16年2月の5ヶ月間に渡り実施された「しごと創造塾」に参加しました。言葉も違う、土地勘もない本当に何一つ頼るところがなかった星野さんは、多くの人に出会い、平成16年3月ご主人とともに宅老所コミュニティハウス「葡萄乃里」を立ち上げました。。
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自宅や地域でなじみの生活を続けたいと願っても・・・。
自宅や地域でなじみの生活を続けたいと願っても、それを支える環境が十分整っていなかったり、高齢者の方が病院を点々としたり、施設に入所したりと、不本意な場所で暮らしている方も大勢いらっしゃいます。
家族も「安心」という口実の元、本人の希望よりも体裁や世間体を重んじることもあります。星野敬子さんは病院で多くの退院される患者さんを見てきました。
21年間の看護師生活の中で後半の11年は管理者として関わるなかで「退院の時、心から喜ばれている方もいれば、不安がいっぱいで明日からの生活をどうしようかと考えている家族の方もいらっしゃいます。
入院期間を短くしたいという病院の方針のもとで、納得がいかないままに退院や転院を余儀なくされている方たち・・・。その方たちの思いは色々です。退院後の受け皿が十分でないとわかっていながら、退院の話をする心苦しさ、気持ちとは裏腹にとってつけたような理由を並べたて、転院を薦める後ろめたさ。自分の家族だったら、友達だったらと考えはするものの、大きな組織の中ではどうすることもできず、辛い思いで働いてきました。」と当時を語る星野さんは、ご主人とともに自分たちがその受け皿になろう、退院後の生活を少しでも心地よく過ごしていただけるような施設をつくろうと思ったそうです。
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「しごと創造塾」との出会い・・・思いが形に!。
病院に勤務していたので、介護に関する知識やスキルはあっても、起業をするということも初めて、経営についても全くの素人でした。しかも、久留米に来て間もなかったので、知り合いもいない状態で相談をする人すらいませんでした。「自分で納得のいく介護をしたいという想いだけはありましたが、右も左もわからないという状態で時間は過ぎていきました」と当時を振り返る星野さんですが、そんなある時、久留米で数少ない友達から「しごと創造塾」という起業をするためのプランニングセミナーに参加していて、無料だし、なかなか面白いから、一緒に行こうよ?と誘われました。
「しごと創造塾」は何か自分で事業をやりたい!起業をしたい!身近に感じている問題を解決したい!何らかの形で地域に貢献したい!そんな熱い想いを持った人たちが参加をしていて、経営に関する知識とかの座学の面よりも、とことん自分のやりたいこと夢を語り合い、自分の想いを明確にしていき、形にしていくところでした。
「専属の講師の方々から様々な専門知識やアドバイスをいただきました。その面倒見の良さには今でも感謝していますし、参加後半年で起業することができたのも講師の方々と仲間の応援のお陰です」と星野さん。「しごと創造塾」の同級生は今でも3ヶ月に一回のペースで、自主勉強会や、同窓会を開催しているそうです。
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利用者の方が施設に喜んで足を運ぶことで元気になり、家族の方の介護負担がへることが望みです。
「利用者の中で、夜に徘徊をするという方がいらっしゃいます。その方のお世話をしていると、さあどこそこに行ってこようかね〜という感じで、昼間に散歩に出かけていくのです。介護の世界では徘徊は本人にとって意味のある行動だから付き合いましょうというのが一般的ですが、その方は90歳を超えていますし、足の骨折をして退院後間がなかったので、平坦な道でもつまずいたり、ふらつくことがあり、転倒しないか、あるいは歩きすぎて疲労骨折を起こさないかと心配しました。毎日約10Kmの距離を歩きますが、徘徊をしたい利用者の気持ちを大切にしたいので、毎日付き合いました。帰宅後は思いが叶ったためか、疲れてしまったためか夜はぐっすり眠られるようになりました。食事の量も増え、毎日楽しそうに過ごしておられます。そのような姿を見るととてもうれしく思います。」と嬉しそうに語る星野さんの今後の目標は、地域の中にとけ込んで、家族の都合でも多少の無理や融通が利くようなそんな宅老所になりたいそうです。
そして、もっとまわりに葡萄乃里のような多機能小規模な施設がたくさん出来てほしいし、そういったところとのネットワーク作りに力を入れたいと語ります。しごと創造塾も第2期の卒業生を送り出したそうです。その中にも同じような小規模多機能の施設の運営を目指している方がいらっしゃるそうですから、その中からもネットワークが広がっていけたらいいなと思いました。。
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葡萄乃里の思いを伝え、理解してもらうための地道な努力が実を結び・・・・。
「設立当初から毎日歩いて、葡萄乃里を中心に一件一件、民家にパンフレットをポスティングして回り、挨拶に回るということを地道に続けています。起業するときから半年間は全く利用者はいないことを想定してプランニングをしていましたので、焦らずに地域にとけ込み、理解していただく努力をしているところです」と語る星野さんですが、先月はじめて黒字になったそうです。ただ、利用者が増えると、スタッフの数も増やしていかなければいけません。
葡萄乃里の考え方を理解してくれて、一緒になって働いてくれる仲間を探すのはとても大変です。一緒になって働いてくれる仲間づくりがこれから課題です。もちろんもう少し多くの方々に利用してもらうことは当たり前の課題ですが・・・(笑)
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これからCBを始めたいと思っている方へのアドバイス。
人間関係が希薄になっている世の中だからこそ、地域で人間関係を大事にしていくことを考えながら、事業を始めてもらいたいと思っている。まずは隣に住んでいる人がどんな顔をしているのか?軽く挨拶できるような関係をまずは作ってみたら・・・。
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会社概要
■有限会社 ほしの
■施設名:コミュニティハウス葡萄乃里
〒839-1233 久留米市田主丸町田主丸881-1
TEL: 0943-72-1856
FAX: 0943-72-1857
e-mail:budounosato@toq.ne.jp
URL: http://www.budounosato.jp
■設立年月日/2004年3月24日
■代表者/星野徳孝(ほしののりたか)
■事業主の人数: 2人
■活動スタッフ/有給4名
■ 設立時の協力者(サポーター)の有無/有
久留米市において実施された「しごと創造塾」で知り合った仲間達
■設立時の資金調達について/借入金800万円
■ 設立時の人数/2名
■主な事業/デイサービス
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