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第ニ回:エコミュニティから地域活性へ! 進化を続けるまちづくりの拠点

今回は、企業・市民と多くの方の協力を獲得しながら、次第に活動の幅を広げていくその運営のコツについて、お話いただきました。
| [今月のキーパーソン] |
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蓼原典明たではらのりあき
NPO法人 えふネット福岡・事務局長:雇用創出・就労促進 環境保全 地域産業活性化 地域づくり 情報サービス コミュニティ・ビジネス支援
前職はIT関連業務。これからは「シニア市場に向けたCB、シニアのネットワークから生まれるCB」が狙いとか。好きなものは、時代劇や戦国武将などの本(心理を読む方法や戦略戦術を考える上で学ぶべきことが!)、人と美味しいお酒に出会える旅。
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“企業人”同士の出会い、エコロジーとエコノミーの調和、エコミュニティを目指してスタート!
「地球と子どもたちの未来のために(Future)、柔軟な知恵を活かし(Flexible)、認め合うなかまの力を合わせて(Friendly)、確実に行動する。エコロジーとエコノミーの調和、エコミュニティを目指すのが、NPO法人 えふネット福岡です」と事務局長の蓼原典明さん。その活動はDECOサイトの運営、廃食用油リサイクル事業、スローライフTV事業など多彩だが、どれも従来のエコロジーの活動のイメージを覆す斬新さを持ち、しかも、どれも形式にとどまることなく、市民の懐に深く根付くスタイルまで高められています。今回は、2003年12月に開局したばかりの“宗像市民放送局スローライフTV”のスタジオと事務所がある、正助ふるさと村にて、活動の経緯や極意についてお話を伺いました。
そもそものきっかけは、(財)北九州活性化協議会が創立10周年記念事業として行った「もったいない総研」という活動に参加したことだったといいます。
「くらしのなかのムダを見つめなおし、真にゆとりある21世紀の ライフスタイルを求めるため、自分たちが今何をしなければならないか、提言し行動していく研究所なのですが、そこに蓼原さんが出会ったことが運のツキでしたね(笑)」。
当時、理事長の日高さんはエフコープにお勤め。環境マネジメントシステム業務に従事されていたことから地球環境について深く知ることとなり、「何とかならないものか」という気持ちが高まっていたといいます。
一方、蓼原さんはIT関係業界で活躍してこられたITのプロ。この“企業人”同士の出会いが、えふネットの卵を生み出すことに。
「市民活動だけでは地域の活性化も環境の改善にも限界がある。また、企業だけでは経済性が優先されると、どちらか片方だけでは、地域の活性化につなげていくことはなかなか難しいんですね。そこで、市民と企業のエコロジー活動を結びつけ、エコ商品やサービス生産の場、ふれあいの場をつくるなど、エコロジーとエコノミーが調和したコミュニティの創造をめざしていけたらと。子ども達のためにも将来の地球を住みやすいものにしていきたいという願いから、活動を開始しました」。
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企業人の最初の難関、それは企業だった
市民と企業を結びつけようと走り出した2人の企業人だが、最初の難関は企業の経営者への説得だった。「企業に対しては、まず、お金を出すだけが社会貢献ではないことを理解してもらう、そして、実際にどのような社会貢献があるのかを考えてもらうことが大事になってきます。それには“戦略と戦術”が必要ですね」と蓼原さん。身近にあった難関、しかしながら、その中で得た“戦略、戦術”によって、市民も企業も巻き込む骨太の活動への切符を手にしたといってもいいのではないでしょうか。
次第に共感する輪が広がり、2002年10月『えふネット福岡』が創立されました。
エコとITが出会い、エコミュニティづくり。「DECOサイト」
http://eco.yskasp.com/
多彩な活動を行ってきていますが、その一つが「DECOサイト」。Digital ECOmmunityの略で、消費者と生産者・販売者が環境について、意見や情報を交換したり、環境に配慮した商品を生み出したり「エコ」を育んでいくコミュニティサイトです。エコカンパニー、エコスタショップなどの紹介や、レシピなど、楽しみながらエコライフを考えることができる内容です。
そして、2002年11月から宗像市自由ヶ丘地区でスタートしたのが「廃食用油リサイクル事業」。「天ぷら油をリサイクルできない?」こんな声から始まったこの事業、廃食用油を回収しそれを精製、市のごみ回収車の燃料として再利用するものです。廃油の90%が燃料に精製され、軽油燃料よりCO2の排出量が1割削減されるなど、CO2削減効果も生まれ地球温暖化対策にもなるのだとか。「環境省が実施する脱温暖化モデルプロジェクト事業のひとつとなっており。えふネット福岡は企画、コーディネーションを担当。そして、事業立ち上げに地域住民、行政、市民団体、生活協同組合とともに参加しました」。
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えふネット福岡の活動を集約した進化型、「宗像市民放送局スローライフTV」
http://www.slowlife.tv/
2003年12月に開局したばかりの「宗像市民放送局スローライフTV」は、ITとエコ、コミュニティ、まちづくり、生きがいづくりと、えふネット福岡の活動を集約した進化型とも言えます。本活動は、(財)地域総合整備財団e-ふるさとパイロットプロジェクトとして採択されました。全国で10件、九州では宗像市の1件のみの採択というもので、全国からの注目度も非常に高い活動です。
(主な柱は3つ。1.市民放送局事業 2.人材育成事業-ビデオコラムニストの育成 3.デジタルアーカイブ事業-作品、素材)
「市民放送局は市民自らがインターネット(ブロードバンド)を使って、映像を中心に情報を発信していく事業です。発信する情報は、全体コンセプトを“スローライフ”として、これからの時代を生きていくために必要と思われる情報や日常生活をより良くするための生活支援情報を中心に、コンテンツを編成しています。宗像市での各種イベントや行事、地域の商店街などの買い物情報のほか、子どもの視点から見た宗像の姿を総合学習の一環としてのコンテンツ化にも取り組んでいます。地元の名物人間の紹介や宗像の新たな発見・発掘を目指すマップの作成など、参加性と視聴性を軸としたコンテンツを提供していきたいですね」。
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“エコロジー商品だから高い”じゃあダメ。経済と環境は両立する。
自らエコロジー活動を実践しながら、蓼原さんはこれまでのエコロジー活動のマズさも同時に指摘します。
「エコロジー商品とは高いものである、良い環境にするためにはたくさんのお金が必要なので難しいという考え方ではやはり通用しません。“経済と環境は両立する”というのが、私たちの考え方の根底にあります。経済の柱になる企業や行政の立場やニーズも満たし、かつ安全に子育てができ暮らしていきたいという消費者のニーズも満たしていかなければ、地球環境改善という新しい課題の意識改革は難しいと思います。
そして、それを打破するものを作りあげていくためには、さまざまな立場の方の意見が必要です。例えばえふネット福岡では、エコデザイン研究会(日常雑貨品)・エコレストラン(食)・エコ住宅、再生住宅(住まい)・デジタルコミュニケーション(情報)などと、地域に密着し行政と調和した形でコラボレーションすることを取り入れましたが、このように、“協働”事業はこれからますます重要になってくるのではないでしょうか」。
これまでに、省エネ普及事業、環境省脱温暖化地域協議会モデル事業採択事業、(財)地域総合整備財団e-ふるさとパイロットプロジェクトなど、数々のモデル事業に採択されていますが、「エコの分野であっても消費者のニーズを満たす良い商材でなければダメだ」と言い切り、企業人の発想で常にニーズを満たす新しさを形にしていっている点、そして、多くの人が受け入れ、関わる事業でなければいけないという骨太の組織に育てている点なども、採択の大きな要因になっているのではないでしょうか。
多くの人を巻き込む事業にするには、誠実であること。そして戦略戦術を持つこと。
確かに、大きな活動にするためには “多くの方を巻き込む”ことは大切です。しかし、それにはどうしたらよいのでしょうか。
「体験を交えて言えることは誠実であることです。しかも加えて戦略戦術をもって、人に自分のやりたいことを伝えていかなければ、人は動いてくれないし、協力してくれません。誠実に、戦略戦術を持つこと、これが大事だと思います。
あと、私たちは黒子に徹することを大事にしています。基本的に企業と行政と地域の住民をつなぐことが目的なので、コミュニティビジネスの仕組みと仕掛けを提案し、実践しながら軌道に載せていく。けれども、軌道に乗り出したら、地域の人たちに各事業を任せる方向で行っています」。
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えふネットを収益事業へ大きく育てる、今はその曲がり角
とはいえ、「課題はまだまだ山積み」と蓼原さんは言います。
「今までは、助成金などを頼りに運営をしてきた部分がありますが、これから継続的に運営をしていくためには、
収益事業として成り立たせていかなければなりません。物販、スローライフTVに載せるコンテンツ製作、
共同事業で行っている電子履歴書など、様々な商材を用意して収益事業につなげていく予定です」。
事業としていかに収益を生み出していくか、次のステップに向けて前進です。
「現在は、正助ふるさと村という行政の施設に、事務所とスタジオの活動拠点を構えさせてもらっていますが、スタッフの数も徐々に増えてきて…。最近特に人がどんどん集まってきて、あ〜、にぎやかになってきたなあと感じています。そのことがすごくうれしく思っているということです」。多くの人が集まり賑わう、これこそが地域活性化に役立っているという最高の評価の証でしょう。
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目標は“地域力”を高めること。コミュニティビジネスのサポートも手がけていきたい。
今後の目標は、地域にコミュニティビジネスをたくさん立ち上げて、“地域力”を高めること。「そのために、事業の仕組み作りと事業が軌道にのるまでのサポート体制を充実していきたい。一つ、今年の秋くらいにシニアSOHO宗像を立ち上げる予定なんですよ。シニアのみなさん! これからは、シニアという名前から“まちづくり適齢期”という名前に変えて、どんどんまちづくりに参加しましょう!」エコ、IT、まちづくり、コミュニティビジネスサポート…と地域から発信! えふネット福岡の輪はこれからも大きく確実に広がっていくことでしょう。
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組織概要
●NPO法人 えふネット福岡
〒811-4152 福岡県宗像市大字武丸199 正助ふるさと村
TEL:0940‐35‐0830 FAX:0940‐35‐0830
e-mail:ntade715@ybb.ne.jp
■ 法人設立日/2002年10月
■ 組織形態/NPO法人
■ 代表者/理事長 日哲朗
■ 活動スタッフ/有給7名
■ 会費の種類とその費用:
(1)正会員 個人1口5,000円 法人1口20,000円
(2)賛助会員 個人1口1,000円 法人1口5,000円
■ 事業内容/
- まちづくりの推進
・「環境共生型」ふるさと村づくりの研究と提案
・コミュニティを中心にしたまちづくりの研究と提案
・ITを活用したまちづくりの研究と提案
- 環境の保全
・家庭の省エネルギー・新エネルギーの普及啓発事業
・家庭食用廃油のリサイクル事業
・地域の環境保全事業の提案
・エコデザイン商品・サービスの市場調査・研究、 及び普及事業
- 活動を行う団体の運営、連絡、助言又は援助
・インターネットサイト「DECO」を通じたエコロジー・エコノミーに取り組む個人・団体・企業の紹介と協働の輪づくり
・地球温暖化対策市民協議会などの運営支援
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